長押(なげし)とは、和室の壁面をぐるりと囲むように取り付けられる、『化粧部材』のことです。
取り付ける位置によって、名称が変わりますが、一般に『長押』と言えば、『鴨居』などの上に取り付けるものです。
なぜ、今回この部分の話をするのか?と言いますと、盲点中の盲点だったからです。和室が、『魔法の部屋』と化す原因でした。
まず、『長押(なげし)』の写真を、お見せします。

和室で、普通によく見掛ける『化粧部材』です。絵画や写真などを飾るのに、便利な場所でもありますし、配線などを隙間に隠して見えなくすることも出来ます。
洗濯物を、部屋干しする時に、ロープを張るのにも使用します。
しかし、数年前の依頼から、この場所が、とんでもない盲点の場所であったことに気付かされました。
その依頼内容ですが、『和室の化粧板』の隙間に、インターネットの光ファイバーを、見えないように隠して終端装置まで繋げていたのですが、ネズミに線を切られてしまいました。何度か和室でネズミを見掛けたのですが、なぜか消えてしまうんです。被害も、光ファイバーの線だけではなく、台所の食べ物も被害に遭うようになりました。
とにかく、何度も見失うんです・・・信じられないけど、和室で消えるんですと仰っていました。
その話を聞いて、和室のどこかに『穴』があるのは間違いないし、現場に行けばすぐに見付かるだろうと思っていました。
『探偵』になる瞬間です。
和室に入って、侵入出来る『穴』を探しましたが、見つかりません。
しばらく時間が経過して、そもそもの依頼に至った原因を考えました。『光ファイバー』を嚙みちぎられたことです。
目線を上にすると、『光ファイバー』を隠していた『長押』が目に入りました。
まさかなぁ~っと思いつつも、脚立を持ってきて、『長押』を覗きました。
下から見上げる位置なので、隠れて気付きませんでしたが、『長押』の裏側に、壁に繋がる隙間(穴)がありました。

1箇所だけではなく、長押の部分全体にありました。

ネズミが消える『原因』の発見です。上から覗かないと分からない『穴』。目線では長押に隠されて見えません。
姿が消えてしまうはずです。床下に侵入したネズミが、壁を伝って這い上がり、この『穴』から部屋に侵入して、またこの穴から逃げて天井裏に住んでいた。
壁には、断熱材がありますが、ネズミは楽に穴を開けます。
今回の処置ですが、意外と深いので、通気材を下に入れてから『発砲ウレタン』を注入して、隙間全体を埋めることにしました。


ネズミ以外でも、コウモリが、『長押』に入って行くのを見たというのもあります。
【アドバイスとして】
家の中への侵入口として、『長押』は、絶対に外してはいけない箇所です。
『ネズミ』『コウモリ』『ゴキブリ』『ハチ』『クモ』『ヤモリ』・・・
侵入口が無いのに被害が続く場合は、『長押』を目視してみて下さい。
すべての『点』と『点』が繋がるかもしれません。
